PMSと更年期の違いって何ですか?40代からの不調の原因と対策について
私はPMS(月経前症候群)の症状が重い方だと思っています。
毎月、生理が始まる前の1週間は、いろんな不調があらわれて、しんどいのですが…。
今年で47歳ということで、更年期のことも気にかかる年齢になりました。
更年期とPMSは、何となく似たような症状が出るイメージがあるのですが、更年期とPMSの違いって、どういうものですか?
ご自身の年齢が更年期の期間に近づいてくると、どうやって更年期に入っていくのか気になりますよね。
更年期というのは、性成熟期から老年期への移行期間のことを指します。
特に月経(生理)周期が不規則になってきて月経停止になるまでの期間で、月経(生理)停止の前後5年に更年期の症状が現れるといわれています。
更年期になると月経はどうなるのですか。
月経(生理)はありますが、卵巣機能が低下するためにだんだんと月経(生理)の間隔が不規則になっていきます。
PMSは月経(生理)前の一定期間に女性ホルモンのエストロゲンよりもプロゲステロンが優位になることが原因とされています。
一方、更年期はエストロゲンの分泌自体が減少することでさまざまな不調が起こります。ですので更年期と考えられる症状には、PMSのような一か月単位での周期性はなく常に、のぼせやイライラ、不安感、倦怠感などの症状があらわれます。
だんだん女性ホルモンが減っていくことで更年期に突入していくということなのですね。
そうですね。月経(生理)前の一定期間だけだった不調が、期間関係なく出てくるようになったら更年期を疑った方がいいかもしれません。
40代になるとホルモンバランスが崩れてくるので、今までPMSの症状がなかった人でも何かしらの不調がでることがあります。いままでPMSの症状を感じなかった分、これはPMSなのか更年期なのか判断が難しいということも。
どちらか見極めるには、症状がいつでたのか、どんな症状なのかをこまめに記録していくことをおすすめしています。
手帳などに、「イライラした」「汗が出た」など記録してみましょう。月経(生理)前だけの不調ならばPMS、月経(生理)前に限らず不調がある場合は更年期だと考えられます。
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PMSと更年期、治療法や対策は違うのでしょうか。
治療法は人それぞれ異なりますので、一概には申し上げられませんが、一般的にはPMSの症状を軽減するには低用量ピルでホルモンバランスを調整します。更年期の症状を軽減するには、減少しているエストロゲンの分泌を補うためのホルモン補充療法などがあります。
更年期の初診
「もしかして更年期かな」と感じて病院を訪れる際は、産婦人科(婦人科)や女性内科などを受診するのが一般的です。
問診では最終月経はいつか、月経痛や不順がないかなどの情報が必要になりますので、記録を取っておきましょう。
カウンセリングではご自身の辛い症状をきちんと伝えましょう。
必要に応じて内診が行われることもあります。
治療と投薬
主な治療法は、低下した女性ホルモンを補うHRTや漢方薬の服用があります。
ご自身が納得するまで医師と話し合い、ベストな治療法を選択してくださいね。
ほかの科との連携でより効果的な治療を行えるものもあります。
また、更年期の症状はほかの病気の前兆と似ているものもあります。たとえば甲状腺機能障害の場合のむくみや倦怠感は、更年期の症状と似ていたりします。
ご自身で更年期だと思い込まず、気になる症状は医師に伝えて、症状に合った治療をしましょう。
一人で悩まない
「お医者さんに行くほどでもないけど調子が良くない」という状態は40代を越えると、どなたも感じることがあるのではないでしょうか。ずっとそんな状態が続く場合は、悩みや不安を一人で抱え込まず、病院を受診しましょう。
また、受診と同時に、食生活を見直したり、軽く運動をしたり、ストレスのない生活をしたり、規則正しい生活リズムで過ごしたりと、できることは整えていきましょう。
PMSや更年期は仕方ないと我慢してしまう人は大変多くいます。しかし毎月のこと、毎日のこととなると、普段の生活にも大きな影響があります。ストレスもたまることでしょう。PMSも更年期もそれぞれにあった治療法があります。辛いときは我慢せず、早い段階で適切なケアをして、穏やかな状態で過ごすことができるといいですね。
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参考:だって更年期なんだもーん/監修 横浜市立大学女性健康外来よしかた産婦人科副医院長善方裕美