生理前(PMS:月経前症候群)の関節痛・筋肉痛におすすめのハーブ
ハーブのある暮らしで、毎日に彩りを。
ハーバリスト 岩橋たか子先生が綴るコラム「ハーブの庭」。
季節のハーブのおはなしやアレンジレシピなどをご紹介。
今回は、生理前(PMS:月経前症候群)にみられる関節痛・筋肉痛にオススメしたいハーブのおはなしです。
生理前に起こる関節痛・筋肉痛の原因とは?
生理前はホルモンバランスの変化によって筋肉がとても緊張し、普段と比べて関節や筋肉に余分な負担がかかることで痛みが出やすくなります。 同時にホルモンの働きによりカラダが水分をため込みやすくなるため、むくみが起こりますが、このむくみは血管や神経を圧迫させることで痛みの原因となります。また、自律神経が乱れることも痛みの原因のひとつです。
痛みの原因は人によって違いますが、辛い痛みは、少しでも緩和できるような方法を知っておくと安心ですよね。原因キーワードは「交感神経」「緊張」、そして「むくみ」があげられます。
ハーブで緊張したカラダをやさしく緩める
ハーブは古代より薬草として使われてきましたが、「鎮静作用」は得意な分野です。鎮痛剤も我慢できない痛みには必要な対処ですが、できれば白いお薬ではなく自然のお薬(ハーブ)を使ってみませんか?
痛みの緩和にはまずカラダを温めることが基本です。ハーブの多くはカラダを温める作用を持っていて、「フラボノイド」といわれるグループ成分は鎮痛作用や抗酸化作用はもちろん血流を良くしたり血管を拡張することで体温を上げるという作用を発揮します。カモミールやリンデンフラワー、エルダーフラワー、レモンバームなど好きな香りのものを温かいティーで飲んでみてください。パッションフラワーやセントジョンズワートという少し聞きなれないハーブかも知れませんが、PMSなどの痛みに有効なハーブとなりますので、ぜひ一度使ってみてください。
緩めるハーブの活用レシピ「インフューズドオイル」
ハーブは飲むだけでカラダが温まり、副交感神経が優位になります。リラックスすることで筋肉の緊張がゆるみ鎮痛作用に繋がります。そしてティー以外でも、抗炎症や抗酸化成分をオイルに抽出させる「インフューズドオイル」を作っておくと痛みだけでなく、乾燥、創傷、血流改善そしてリラックスしたい時のマッサージや患部へのトリートメントなどに使うことができます。作り方も簡単で、ご自宅で育つハーブを活用することができるので、ぜひ挑戦してみてください。
インフューズドオイルの作り方
【材料】(100ml分量)
・ハーブ 大さじ2
※抗炎症作用のあるハーブ(ラベンダー、セントジョンズワート、パッションフラワー、ローズマリー、ヨモギ等)をブレンドしても可
・マカダミアナッツオイル 100ml
※食用の植物油(オリーブ、菜種、太白油等)であれば基本的に何でも可
・保存瓶 ※煮沸消毒しておく
・濾し器・コーヒーフィルター等
【作り方】
① ハーブはキッチンバサミなどで細かく粉砕しておく。
② 清潔な瓶に、1のハーブをいれ植物オイルを注ぐ。
③ ハーブ全体が浸かれば、フタをする。
④ 直射日光を避け、温かい部屋で2週間ほど寝かせる。
⑤ 日に何度か瓶を天地逆さまにしてハーブが十分浸るように振る。
⑥ 2週間経ったら、濾し器やコーヒーフィルターなどでハーブを濾してオイルと分ける。
⑦ オイルは熱湯消毒した瓶に保管して3か月内に使い切る。
【ポイント】
◎ミツロウと一緒に温めれば簡単に軟膏(バーム)が作れます!植物化学成分による創傷治癒力で、何よりオリジナルで簡単に作れるのが嬉しいアイテムです。しかも添加物もないので安心です。
◎ミツロウ:オイルは1:5の割合で混ぜて火にかけて溶かし、冷やし固めます。軟膏も保存期間は約3か月です。
◎ハーブによって、抽出されるフラボノイド成分が違うので色も違ってきます。グリーンカラーのオイルになるローズマリーの抗酸化作用は血流改善や抗炎症、鎮痛作用に優れているのでお薦めです。
素敵なハーバルライフを。